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キャリアの将来の計画って大切なのだろうか?




みなさんこんにちは。

はるです。

タイトルにある将来の計画、子どもの頃から考える機会があったり、授業で習ったり、大人になってからもかなりの頻度で考えることだと思います。

キャリアについて夢や目標を立て、マイルストーンを置き、やるべきことをブレイクダウンし、日々実現に向かって努力していきましょうという考え方です。

夢や目標を持ってそれに向かって邁進するというのは、日々のモチベーションも高まりますし素晴らしいことですよね。



ただ一方で、その当時の夢や目標と現状を比べてみると、全く関係のない方向へ進んでいたり、そもそも夢や目標が無い時期があったりします。


自分の例でいうと、小学生の時期は囲碁の棋士になりたいと言っていて、高校生の時は公務員、就活時期は自分で事業をしてみたいと言っていましたが、現在IT企業で働いています。しかも就職する時には技術力を・・みたいなことを考えていましたが、現在どちらかというと自身の技術力とはあまり関係のない仕事がメインです。

このようなことを考えていると、「将来の計画って意味があるんだろうか?」という疑問が湧いてきます。

特に現在のVUCA時代と呼ばれているような、社会やビジネスの未来が先行き不透明・予測困難な状況では尚更です。

小学校〜高校、大学入学ぐらいまでは多くの方が何かしらの学校に入学するという同じルートを歩むため、それ以外の道を選ばない限りはまだ不確実性は低いと思うのですが、就職して社会に出るというタイミングで一気に自由度が増し、将来のことなんてその日が来てみなければ何もわからない、というようなイメージがあります。

こうなってくると、自分のキャリアや将来もエフェクチュエーション的に考えた方が良いのでは無いかと思えてきます。

エフェクチュエーションとは、インド人経営学者サラス・サラスバシー氏が、提唱した理論で、優れた起業家に共通する意思決定プロセスや思考(考え方)を発見・体系化した理論のことです。

(↓以前当ブログでエフェクチュエーションについて書かれた記事もあるのでぜひ)

サラスさんの研究によると、優れた起業家の89%がエフェクチュエーションの理論を実践しているそうですが、この思考法は起業家だけでなく、企業内で新製品やサービスを生み出そうとする人や新規事業の立ち上げなどに携わる人にとっても、大いに参考となるそうです。

従来、多くの企業で取り入れられていたのは計画や目標をはじめに設定して、それらを達成するためにどんな方法が良いかを検討する「コーゼーション」という方法だったそうです。

ただ、この方法が有効だったのは将来の予想がある程度簡単だった時代で、先ほど言ったようなVUCA時代、非常に将来の不確実性が高い現代では通用しにくいと言われています。これらが、エフェクチュエーションが注目を浴び始めた背景です。



この考え方、自身のキャリアを考える上でもすごく参考になるのではないかと思っています。

よく言われるキャリアデザイン論と、結局デザインした通りにキャリアは進んでいかないという事象によく似ていると思うからです。

コーゼーションの考え方を一言で表すと、「目標を達成するために何をすべきか」であるのに対し、エフェクチュエーションでは「自分は今なにができるか?」という観点で考えます。

自分は何者なのか?自分は何を持っているのであろうか?というような問いかけを自身に行い、今持っている自分の強みを活かして、できることからスタートし、そこで得られた経験や人脈を繋げて目標に向かって邁進します。

そして、エフェクチュエーションの大きな特徴なのですが、上記のようなスタイルで目標に向かって進めていると、予想と違う結果が往々にして手に入るので、それをポジティブに捉えて、状況を変え、意味を変え、工夫を凝らして、新たな価値を見つけていきます。

この点、キャリアに起こることに凄く近しいのではないかと思います。

何かなりたい職業や、入りたい会社を目指して努力し、色々な人と出会い、時には挫折して、その時目指していたものにはなれなかった、ということが多々起こります。ですが、その事実に対して色々なことを考えたり、視点を変えたり、そこでの経験や人脈を活かして当初の予定とは違う価値に変換し、そしてまた新たな目標を設定して進んでく。

まさにキャリアってそんなことをしているのかなと思います。

ここで、冒頭の「キャリアの将来の計画って意味があるんだろうか」という疑問に立ち戻ってみます。

ここまでのエフェクチュエーションの要素を参考に考えると、将来の計画自体も大切ですが、その計画自体が思い通りに行かなかった時にどうピボットするのかをセットで考えることも非常に重要なのだと思います。

多くの場合、計画通りにいかないからですね。

先のことを見据えて計画を立てつつも、今できることから行動し想定外の結果に目を向けて考え、その価値を見出す。そんなマインドで将来のことを考えていけば思いもよらぬところで人生の転機だったり、何かきっかけが掴めるのかな、なんて思ったりします。

考えて行動することは大事ですが、人生には偶然の産物もたくさんありますよね。


以上、「キャリアの将来の計画って大切なのだろうか?」についての話でした。

それでは。

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