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面接で頻出する「成長できる環境」について思うことpart2




みなさんこんにちは。

はるです。


タイトルの件について、以前

・「成長できる環境」という言葉は粒度が荒いため危険で、基本的にどこの会社も成長できる環境なのだからミスマッチを起こす可能性がある。

・「自分が目指したい方向に、思ったように成長できる環境」を考えてみてはどうですか?

というような内容を書いた記事を掲載しました。

↓こちらです。

ただし、上述の「自分が目指したい方向」や「思ったような成長」ってなんなのだろうか?ということ自体がかなり抽象的で難しいですよね。

今日はそのあたりについて考えてみようと思います。



まず、「成長」という単語が出てくると必ずと言っていいほどセットで出てくるのが「スキル」です。「スキルの向上=成長」という風に捉えている方が多いのではないでしょうか。

(ここでいうスキルは、「知識・技術」と定義したいと思います。)

この「スキルの向上=成長」ですが、正しいか間違っているかで言うと「正しい」と思います。ただ、スキルの向上のみが成長なのか?と考えると、それはそうとも言えないのではないかと思います。

スキルの向上ができる環境というのは、自分が経験したことのない内容やレベルの仕事ができる会社ならばどこでも当てはまってしまいます。「スキルが向上する」という粒度の理由で会社を選んでしまっては、仮にスキルが向上したとしても、自分が思っていたイメージと違いミスマッチを起こしてしまう可能性も高いと思います。

そして現在、VUCAの時代と呼ばれるように社会の変化が激しく、未来の予測がつかない時代です。これを身につけておけば良い、というようなスキルはなく、常に必要なスキル、新しいスキルを取り入れ使いこなしていく必要があります。

これは環境がどうにかしてくれるものではなく、自分自身で常日頃から考えて取捨選択して身につけていかなければならないものです。

そう考えると、「成長」という概念の中で「スキル」というのは常日頃から変化したり、必要無くなって新しいものと入れ替えたりする「枝葉」のようなものです。

実は、結果として身に付く「枝葉のスキル」よりも、今どんなスキルが必要なのか考える力や、スキルの伸ばすための根本的な思考力や集中力、引き出しの数などの方がより根幹にあることがわかります。

根幹の力があれば、状況に応じて必要なスキルを身につけることができるでしょう。

そして最も根っこにあたる部分は、人生の大切な時間を使って、大変な修行をしてまで成長しようとするその原動力となるものはなんなのか、と言うことだと思います。




さて、話が抽象的になりましたが、ここで改めてタイトルの「成長できる環境」について考えてみたいと思います。冒頭で「自分が目指したい方向に、思ったように成長できる環境」が良いのではないかと書きましたが、上述の内容を踏まえて具体化してみると、

「成長できる環境」とは

  1. 少なくとも今ほしい・興味があるスキルが入手できる
  2. 自身の根幹となる力を活かせる、伸ばせる
  3. 自身の行動の原動力となるマインドと会社の理念が合っている


と言い換えてもいいかもしれません。

1については、表面的に表れていることが多く、業界・企業研究をすることで確認することができるでしょう。

3の「自身の行動の原動力となるマインド」については、特に新人〜若手は模索中であることが多く、一生懸命仕事に打ち込んでいるうちに徐々に見えてくるものでもあると思うので、今回は触れないでおきます。自分の仕事観はまだ確立されていなくても、企業理念に共感できるか、違和感を感じないかを確認すると良いのではないかと思います。


2については、かなり具体的であるため考えやすいのではないでしょうか。

この、「自身の根幹となる力を活かせる、伸ばせる」環境を探すには、まず自身が成長してきた体験を掘り起こし、その時どんな行動をしていたのか?を整理すると見えてくるのではないでしょうか。

おそらく、十人十色の成長行動パターンがあると思います。

例えば、学校での勉強方法について思い出してみてください。

短期集中で一気にやってしまうのが得意だった人、毎日少しずつコツコツ勉強するのが得意だった人、解き方をまずは暗記してしまう方がやりやすい人や、解き方を最初に理解した方がやりやすかった人など様々だと思います。

日常生活の中で家族や学校、読書などを通して「こうしなさい」「こうすべき」「こうしたらうまくいく」ということを学び、実践し、最も自分に効果がある自分流のやり方ができていると思います。

学校では自分流を貫くことは難しかったかもしれませんが、会社は自分流のやり方が活かされる場所を選ぶことができます。

もちろん学校のような社風の会社もあるでしょうし、成果さえ出せるなら何でもいいよというような会社もあるでしょう。

自分が成長することができた行動パターンを定義して、それが実践できそうな会社を選ぶことができれば、それは自分にとって「成長できる環境」だと言えると思います。

会社によっては企業理念の一部である「クレド」や「スピリット」などに会社が大切にする行動原則や精神を記載しているところもあると思うので、その内容と自分の成長行動パターンを照らし合わせるのも良いのではないかと思います。




ここまで色々書いてきましたが、成長にとってまず大切なことは「受け身にならない」ということだと思います。「成長できる環境」だと思う会社に入社して、言われたことをしていれば自動的に成長する、みたいなマインドでいると、順調に成長していくのは難しいのではないでしょうか。「会社がこうだから」よりも「会社(の制度や社風)をどう使うか」です。

任された仕事をこなしていく中でも、自分流のやり方を実践したり、意味意義を考えて工夫したり、結果が出たら振り返って抽象化・概念化したり、というように頭を働かせていけばどんな仕事でも無数に成長のきっかけが転がっているのだと思います。時には伸び悩むことや挫折することも成長のひとつでしょう。

そういった個人の頑張りに対して会社の制度や特徴がマッチした時に最大の相乗効果が生まれ、会社も社員も成長してより一層社会に貢献していけるのだと思います。

現状のスキルの有無に一喜一憂せず、より高い視座や長い目で自分自身の「成長」について考えてみてはどうでしょうか。




ご一読ありがとうございます。

それでは。



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