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【新卒・若手】「やりたいこと」や「成長」を追い求める罠



みなさん、こんにちは。

はるです。

今年も3月になり、もうすぐ新年度ですね。

入社したばかりの頃は新しい年度に入ると、その年次に見合った仕事ができないといけない、とか、何か新しい仕事との出会いがあるのではないか、などすごく意識していたことを思い出します。

また、これから初めて社会人として働く方も「やりたいこと」ができるのか、これから「成長」していけるのか、と不安に思っている方もたくさんいらっしゃると思います。

そういった中で、タイトルにある「やりたいこと」や「成長」というのは強く意識され、追い求めるものだと思います。

就活の面接などでも「やりたいことは何ですか?」という問いかけがされたり、就活生側からは「成長」というキーワードは必ずと言っていいほど出てくる言葉ですよね。

「やりたいこと」ができている状態や、「成長」できている状態は、自分自身にとってとてもいい状態であると思いますし、そういったモチベーションを持って様々なことに挑戦していくことは非常に大切なことだなと思います。

ただ、この2つの言葉たちはある意味結構怖い(?)言葉だなと思う側面があります。

表面上の意味で捉えると当たり前で、とても響きの良い言葉なのですが、深く考えたり、実際の社会人生活に照らし合わせてみたりすると、難しい側面や、ついついこの言葉たちを言い訳にしてしまいたくなる場面に遭遇するからです。

この記事ではそんな、「やりたいこと」や「成長」を追い求める罠について考えてみたいと思います。


まず1つが、

・「やりたいこと」や「成長」している実感がなかった時にモチベーションを失ってしまう


ということです。

入社後のギャップなどでよく言われる話だと思います。イメージしていた仕事内容と実際の業務がかけ離れており、自分自身が考えていたやりたいことや、成長ができていないパターンです。

この判断をすぐにしてしまうことは非常に危険だなと思います。どこの会社や業界に転職しても、入社前に見える会社の情報と、入社後の実務にあるギャップがゼロになることはほとんどないからです。どんな会社でどんな仕事をしても付き纏ってくるものでしょう。

これは、「やりたいこと」や「成長」を限定的にしか見ていないことから陥ってしまう感覚だと思います。

例えば、Aさんは「プログラミングをしたい、高いITスキルを身につけたい」と思いIT業界に就職したとします。

このAさんが言葉のままの意味で仕事をイメージしていた場合、配属後最初の仕事がテスト中心だったり、お客さんとの打ち合わせや資料作成がメインだったりした場合、「全然思っていたことができない」という思いが強くなり、すぐに退職してしまうかもしれません。

ただし実際には、テストも、お客さんとの打ち合わせも、資料作成もプログラミングや、ITスキルに繋がってくるものだと思います。

そして仕事でも何でも、日々そのような一つ一つの基礎的な要素のセオリーを身につけ、質を高め、組み合わせていくものだと思います。

「やりたいこと」や「成長」を限定的に「プログラミングをしたい、高いITスキルを身につけたい」としてしまうのではなく、これらを深掘りして抽象化することが大切だと思います。

プログラムを書いてどうしたいのか・・ITスキルを使ってどうしたいのか・・

お客さんに喜ばれたいのであれば打ち合わせや資料などの説明の仕方や、ヒアリング力も大切です。

高いスキルで品質の良いシステムを作りたいのであれば、テスト設計能力も大切です。

「やりたいこと」や「成長」に繋がることは、そこらかしこに転がっています。限定的に見過ぎるのではなく、深掘り・抽象化を行なって広い意味でとらえてみてはどうでしょうか。


もう一つが、

・「やりたいこと」や「成長」が周りへの貢献へつながっていない


ということです。

特に入社したばかりだと盲点になりがちな観点だと思います。

大学生までの生活では、あまり他者に貢献をする意識を持つことが少ないような気がします。

例えば、勉強をたくさんしてテストで良い点数を取る、頭が良くなるということは、基本的に自分の今後の選択肢を広げるためであり、別に他の人に貢献していなくても良かったからです。

クラブチームや部活などではチームのためという言葉をよくかけられたのではないかと思いますが、心の深いところで意識できていた方は多くはないのではないでしょうか。

仕事では「やりたいこと」や「成長」は他の社員の方や、お客さん、業界や社会のためになっていなければ意味がありません。

他者に何かしらの価値を提供して初めて、それは仕事になります。

サッカーのチームに所属しているのに、野球の練習をしてうまくなってもチームメイトは誰も喜びません。

「やりたいこと」や「成長」を感じる仕事が自分のためだけでなく、他者のためになっていない場合、継続的にその仕事をしていくことは難しいでしょう。

自分の「やりたいこと」や「成長」したいことが、他の社員や会社、社会のためになっているかどうかという観点でも考えたで、それらに挑戦していく必要があるかなと思います。


そして上記2つを踏まえた上で最後に、

・「やりたいこと」や「成長」は自ら求め、挑戦していかないとなかなか得られない


ということです。

会社側は面談を受ける方が「やりたい」ということができるかどうかも考えて採用していますし、「成長できる環境」を求めている方が多いことも知っています。そして、もちろん社員の方には成長してバンバン成果を出して活躍してほしいと思っているので、その制度やチャンスも提供してくれることでしょう。

ただし、それは「自ら求め、周りに伝わっている場合」のみ提供されるものではないでしょうか。

「やりたいこと」ができそうな会社、「成長できる」といっている会社に入っているだけで自動的にうまくいくはずもありません。

自分が「やりたいこと」や「成長」したいことを抽象化できる次元まで深掘りし、他者や会社のためになることも理解した上で発信し、提案していくこと、その上で得られたチャンスを逃さず挑戦していくことが必要ではないかと思います。

いやー、人生楽にはいかないですよね・・笑

必ず思ったようにいくとも言えませんが、少なくとも自分のイメージに近づく確率は上がるのではないでしょうか。





以上、「やりたいこと」や「成長」を追い求める罠について書いてみました。
ご一読に感謝します。


それでは。


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