組織の良さについて
みなさんこんにちは。いまむーです。
離れてみることで大事さに気付く事ってありますよね。
一人暮らしを始めて家事の大変さを実感したり、
恋人と別れてから相手の大事さに気づいたり、
結構こういった現象は日常にありふれていると思います。
多くの人が関わるプロジェクトで長く働いていましたが、1年ほど前からほとんどの時間を一人で担当する業務に就きました。
サポートしてくれるメンバはいますが、チームでの仕事から離れる時間が増えたことで、より一層チームの良さというものを感じられるようになりました。
そこで今回は組織を離れてみることで気づく大事さについて、紹介したいと思います。
支え合えること
当たり前かもしれませんが、チームの強みとして一番大きい理由がメンバ同士が支え合っていける事だと思います。
どんなチームでも必ずと言っていいほど問題を抱えていると思います。
技術や知識で課題を感じているメンバがいたり、
特定の業務に苦手意識を抱えているメンバがいたり、
仕事量が多くて困っているメンバがいたり、
メンタル的に落ち込んでいるメンバがいたりと問題は様々です。
健全な組織であればそんな状況でも
困っているメンバにアドバイスしたり、フォローしたり
リソースが空いているメンバが巻き取ってあげたり
そんな現象が発生します。
このようなことは簡単ではありませんが、
お互いの強みや状況を活かして、メンバ同士で支え合うことで組織のパフォーマンスを高めたり、維持できることがチームの良さですよね。
モチベーションの維持
これは人による部分も大きいかもしれませんが、一人で働く時間が増えたことで、いかに自分のモチベーションは組織によって支えられていたかを実感しました。
端的に言うと、一人で働く時間が増えるほどモチベーションの維持に苦しみました。
それはなぜなのか自分なりに分析してみたのですが、
チームメンバと私、顧客と私という関係性の違いが大きいのかもしれないと思っています。
もともと、私は大きなプロジェクトで働いていたので、
顧客との距離は遠く、チームメンバといる時間が圧倒的に長かったです。
チームを離れ、顧客と直接やり取りをするようになってからは、
顧客から直接感謝の言葉をもらう機会は圧倒的に増えました。
しかし、チームメンバから評価してもらえる機会は少なくなりました。
顧客からの感謝をもらえることは非常に嬉しいことではあるのですが、
なんだか額面通りに受け止めきれない自分がいました。
その要因の一つが、チームメンバと私、顧客と私という関係性の違いだと思っています。
心理学者のジャドソン・ミルズとマーガレットクラークによると、
顧客との関係性は、一般的に「見返りを期待し合う関係」であるとされており、これを「交換関係」と呼んでいます。
それに対し、家族や友人のような「見返りを期待せず、与えあう関係」は「共有関係」と呼んでいます。
チームのような「共有関係」では同じ目標に向かって支えられたり、支えたりすることがしばしば行われます。
それは、「仕事だから」という理由も勿論ありますが、思いやりであったり、助け合いの精神から来る行動も少なくなかったと思います。
そうした行動に触れると、自然とやる気が湧いてくるものだと私は思います。
顧客との関係性を作るのが不慣れだったせいもあり、「交換関係」としてビジネスの関係性が強くなってしまっていたのかもしれません。
共有関係に近づくための組織
アメリカの名門であるペンシルベニア大学 その経営学部(ビジネススクール)通称ウォートン校にて 学校史上最年少で終身教授になった 組織心理学の研究者であるアダム・グラントは、人間の行動様式の3類型として以下の3種類に分類しています。
「ギバー」(与える人)
「テイカー」(受け取る人)
「マッチャー」(与えた分だけ受け取りたい人)
この中で最も目指すべきなのは「ギバー」だとされており、
相手が求めていることに注意を傾け、主体的に与えることで
結果としてテイクを受け取ることが出来ます。
とはいえ、ギブアンドテイクで生きていることがほとんどだと思うので、
「ギバー」だからといって、ただひたすらに与えるだけではありませんし、
「テイカー」だからといって、受け取り続けるわけではありません。
あくまでもこれは個人の意識によるものが大きいと思います。
ギバーの意識は「ギブアンドギブ」なんです。
見返りを期待せずに、相手が求める事=自分がしたい事と捉えられるようになれば真の「ギバー」だと言えると思います。
一般的に顧客と事業者の関係はビジネスの性質上、「交換関係」になりやすいと思いますが、
私の個人的な理想としては、顧客とも「共有関係」のような関係性を築くことだったので、「ギバー」として顧客に貢献することを心掛けました。
そうすることで、顧客と私(事業者)という関係性から、チームのような「共有関係」に近づく事が出来ました。
ギバーが浸透する組織は、パフォーマンスもモチベーションも高く保つことが出来ると思います。
良い組織を目指すには、まずは自分がギバーとして行動することから始まります。ぜひ、みなさんの組織でも実践していただけたらと思います。
以上です。ご一読ありがとうございました。