生成系AIは仕事を奪う?私たちが知っておくべき生成系AIの影響について
みなさんこんにちは。いまむーです。
皆さんは生成系AIに触れたことがあるでしょうか?
対話型AIや画像生成AI、AIアシスタントなど、私生活においても、仕事においても、生成系AIに触れない日はほぼないと思います。
もはや、生成系AIはなくてはならない存在になりつつあると言っても過言ではないかもしれません。
生成系AIの加速度的な普及によって、私たちの置かれている環境はどのように変わっているのか、どのように変わっていくのか。
今回はそんなことを考えてみました。
現状の変化について
近年、生成系AIの進歩は目覚ましいですね。
その背景には、
革新的な深層学習モデルの登場や、
大規模なデータの計算を実現するGPUやTPUなど高性能な計算資源の進化などがありますが、
進歩のきっかけとなった、これらの出来事もここ数年の話で、今後も生成系AIはますます発展を遂げていくと思います。
日本政府も、今後の経済発展のための重要な戦略分野と捉えており
例えば、総理大臣や閣僚、有識者の参加する「AI戦略会議」は2023年に始まっており、そこから1年で9回と高い頻度で行われています。
他にも、国内の生成AI開発能力強化のため、7つの企業や研究機関に総額84億円の支援を行っていたり、これに関わる半導体開発への国からの支援額は総額9000億円にも登ります。
ミクロな視点の話でいうと、
私の働くIT業界では
プログラミングの一部や大部分を生成AIに任せたり
作成したプログラムにミスがないかチェックするのに使ったり
設計や技術調査に活用したり
多くの場面で活用されています。
生成系AIがICT(情報通信技術)分野の仕事に与える影響について
Google、Microsoft、IBM、CiscoなどからなるAI 対応 ICT 労働力コンソーシアム(The AI-Enabled ICT Workforce Consortium)が2024年7月に発表した分析レポートによると、
ICTのほぼすべての職種(91.5%)がAIによる大きな影響を受けると予測されており、
AIに関連したスキル(AIリテラシー、プロンプトエンジニアリングなど)の重要性が高まる一方、基本的なプログラミングやマニュアル作業の需要は減少すると予想されています。
現在でも加速度的に影響が出ていますが、今後さらに影響が大きくなっていくのかもしれませんね。
生成系AIは仕事を奪うのか?
生成系AIが登場する少し前まで、
日本はIT人材不足が年々深刻な問題となっていましたが、
むしろここ数年は、生成系AIの発展によってIT関連の生産性も上がってきていることで、技術レベルが並程度のIT人材は余剰になるリスクすらあると言われています。
これはIT業界に限った話ではなく、
多くの職種にとって「生成AIによって仕事を奪われるのではないか」という不安を引き起こしています。
この問題については多くの研究機関が調査をしているテーマでもあります。
国際労働機関(ILO)の報告書「生成系AIと雇用:雇用量と質への潜在的影響に関する世界規模の分析」をかみ砕いて要約すると以下の通りです。
・生成AIは、事務作業のような、決まった手順で行う仕事に大きな影響を与えると考えられています。でも、これらの仕事が完全になくなるというよりは、AIを使って仕事のやり方が変わっていくという見方が強いです。
・AIが多くの作業を自動的にやってくれるようになるので、仕事の質がもっと良くなると期待されています。
・AIによる負の影響で困る人を減らすためには、デジタルスキル(パソコンやAIを使いこなす力)を身につけることが大切です。特に、AIを活用して新しい仕事のやり方に対応するための準備が必要です。
ざっくりまとめると、
・生成系AIは仕事を「奪う」のではなく「補完」する
・生成系AIを使いこなすための準備が必要不可欠
といった内容です。
また、NVIDIA共同創業者のジェンスン・フアンCEOも
AIではなくAIに精通した人が仕事を奪う
という発言をしています。
今後、加速度的に発展する生成系AIは、
私たちにとって避けては通れない分野になります。
このAIトランスフォーメーションの時代を生き抜くためにも、
生成系AIとは向き合っていかなければいけないのかもしれませんね。
以上です。ご一読ありがとうございました。