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1を0にするということ




みなさん、こんにちは。

はるです。

突然ですが、私たちの会社は「世界に0をONする」ということをスローガンに掲げています。

そして、それぞれが様々な0を定義し、どう世界にONしていくかを日々考えています。(それをゼロオンとか呼んだりしています。)

自分もそんな中、ゼロオンについて考えていたタイミングでふと、「1を0にすることもゼロオンじゃないか?」と思いました。今まで培ってきたものを一旦0にしてみることも大切だよなと。今日はそんなことについて書いてみたいと思います。




現在の世の中、たくさんのサービスで溢れ、便利になり、無くて困るものがどんどん無くなってきました。そんな中、新たなものを生み出す力を問われる機会が増えてきたのではないかと思います。0→1の能力ですね。特に日本はこの0を1にする能力、新たに価値を生み出す能力が他の世界の国々と比較して課題だとしきりに言われたりしています。

自分も仕事で新規事業に関わっているので、0→1を生み出して社会へ貢献し、それをビジネスとして成立させることの難しさは痛感しています。あれがいいんじゃないか、これがいいんじゃないかと議論し、試してみては失敗し、の連続です。学生時代からやりたかった新規事業ですが、新しく作ったもの、新しくやり始めたことが世の中に認められることの大変さに挫けそうになることも多々あります。

そんな大変な0→1の仕事ですが、なぜこんなにも大変なのだろうと考えてみると、モノやサービスが溢れた現在、たいていの新しいモノ、新しく始めたコトには既にある「既存のモノ、コト」があるのです。それはすごく多くの人が使っている有名なサービスであったり、昔からずっと続けられてきたしきたりだったり、多くの人が当たり前だと思っている常識や価値観だったりします。

この壁が非常に分厚いのです。ちょっとやそっとのことではびくともしません。そしてこれらの「1」は周りだけでなく、自分の中にもあります。今まで生きてきた中で経験したこと、学んできたことで培った知識や技術、価値観などです。これらも上手く使わないと「0→1」にするにあたって邪魔になることもあります。

この社会の周りや、自分の中に既にある「1」をうまく「0」にすることが新しい価値を世の中に提供していくことや、自分が新たなステージに立つにあたってすごく大切ではないかと思うのです。



社会全体や会社、私たちは現在に至るまで、サービスや商品をできるだけ安く、早く、正確に、安全に提供するために、様々な作業の一連の流れを見直し、IT化できるところはIT化して効率化したり、フローの手順を標準化してスピードアップを図ったり、ミスを削減したりしてきました。

そのようなサイクルを繰り返して社員や企業、もっというと日本全体の経済は成長してきました。その中で仕事のやり方や提供する価値は洗練され、プロセスの標準化や最適化、効率化がなされ、間違いのない(と考えられている)ノウハウや価値観を獲得しました。

ところが最近、これまでずっと続けてきた、当たり前であったそれらのノウハウや価値観が必ずしも「良いもの」ではなくなってきたように思います。昔と比べ、考え方が多様化したことで、ある人にとって良いものは、違う人にとっては良く無いものになったからです。

このような時代の変化によって、私たちは「みんなにとっていいもの・いいサービス」ではなく、「わたしたちが考えるいいもの」「こういう人たちにとっていいサービス」を新たに生み出していかなくてはならなくなりました。

そんな中で、現在までに積み上げられてきた「1」が障壁となり、「0→1」ができない、といった状況に度々直面してきました。

新規事業の立ち上げ自体もそうです。なかなか売上などに繋がりにくい、将来が予測しにくい、前言ったことと今言うことがコロコロ変わっていくような新規事業は、既存事業の人たちからの圧力があります。また、既存事業の尺度で計画を求められます。

また自分自身にも既存事業時代に培ってきたノウハウが通用せず、ストレスがかかります。急にわからないことだらけの所に放り出されるので、恐怖感や不安で億劫になります。


そんな時に1を0にする、一度原点に戻るのは非常に有意義だと感じました。0にするといっても、持っているものを全て捨なさいと言っているわけではありません。自分自身の立ち位置をフラットに戻し、先入観のない視点で向き合ってみる。そうすると、既存事業では正しかったやり方が新規事業ではそうではないことが見えてきます。

既存事業の人たちも、一度0の視点に立つことで、「うまくいっていない、できていない部署」という立ち位置から、対等な立ち位置となり、「会社としてどう考えていくべきか・既存事業のノウハウをどう活かしていくべきか、逆にどう活かしていくべきか」といったマインドで新規事業の部署と向き合うことができます。



この1を0にすることは、上記の例だけでなく様々なところで応用できると思います。今までやっていたことをやめてみる、もし無かったら?と考えてみる、自分が積み重ねてきた価値観を一旦0にし、立ち位置をフラットに戻してみる。

そんなことから新たな考えが生まれ、0→1へと繋がっていくきっかけとなるかもしれません。

モノやサービス、価値観が溢れている世の中であるからこそ、一度それらを0にして根本、原点から物事を考えてみる。ぜひ行き詰まった場面などに遭遇した時にぜひ試してみてもらえたらと思います。




ご一読ありがとうございます。

それでは。


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