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権力と影響力の違い

みなさんこんにちは。いまむーです。

会社やチームなど、組織にはリーダーがいる事が多いと思います。
こうした組織では、リーダーの指示によって、チームのメンバは自身に与えられた役割・ミッションを遂行していきます。

これを読んでくださっているみなさんも
これまでの人生の中でもいろいろなリーダーに出会ってきたと思います。

例えば、それは親であったり、学校の先生であったり
部活動では監督や部長・キャプテン、アルバイトでは店長など
種類や規模は違えど、世の中には多種多様なリーダーがいます。

では、なぜ人はリーダに従って動くのでしょうか。

お小遣いをくれるからという「経済的な利益」によって家事のお手伝いをしたり、叱られるのが怖いという「恐怖」によって嫌々宿題をやってきたり
その環境や場面によって様々な理由が挙げられると思いますが、当たり前すぎて考えたこともなかったかもしれません。

ですが、社会人になり一定の経験を積むと、リーダとしてチームを動かすことを求められる場面は必然的に出てきます。
そうした場面は突然やってくるもので、人が動く理由を知っていないと苦労してしまう事になります。
そのため、自身がなぜリーダの言う事を聞いてきたのかを認識しておくことは重要です。

さて、人がリーダに従う理由は様々だと思いますが、
今回は、人を動かす要素の中でも、自身が意図しない場合でも作用することのある「権力」や「影響力」について考えていきたいと思います。

権力と影響力について

少し似かよったイメージを持つ方もいるかもしれませんが、
権力と影響力は違います。

権力は、しかるべき地位であったり、役職に就くと自動的に付随する力のことを指します。
それに対して、影響力とは役職や地位に関わらず、その人が持つ魅力から来る力を指します。
つまり、地位や役職が持つ力であるか、その人自身が持つ力であるかの違いがあります。

権力を持ったリーダの前では、相手が従わざるを得ない状況が起こりやすいですが、影響力を持ったリーダは、相手が自らその人についていきたいと思わせる魅力があります。

例えば、あるチームのリーダが直属の部下に指示をした場合、部下はその指示に従うのは自然だとですよね。これは少なからず「権力」が働いています。しかし、役職の影響が及ばない関連会社の社員から「この人についていきたい」と思わせることが出来るのは「影響力」です。
特に現代においては、「権力」よりも「影響力」こそがリーダーとして大切な要素になってきます。

権力との向き合い方

ここまでの内容から、権力に対してネガティブな印象を持った方もいるかもしれませんが、決してそれ自体が悪いわけではありません。
しかし、向き合い方を間違えると失敗を招く危うさを併せ持ちます。

では、権力を持つリーダとして、何に注意すべきか。
有名な経済学者であるピーター・ドラッカーは自著「マネジメント」の中で次のように述べています。

「マネージャーが始めから身につけていなければならない資質が、1つだけある。才能ではない。真摯さである」

ピーター・ドラッカー「マネジメント」より

この「真摯さ」こそが重要なキーワードです。
リーダーとして権力を行使する以上、自分の地位や役職にふさわしい当事者意識を持ち、正しい意思決定を行うことです。

仕事で結果を出せるかではなく、組織のリーダーとしてであったり、
また、それ以前に人として正しいふるまいが求められるのですね。

では、「真摯さ」がないとどうなってしまうのか。
ドラッカーは同著のなかで次のように述べています。

「真摯さに欠けていては組織を破壊し、重要な資源である人間を破壊し、組織の精神を損ない、業績を低下させる」

ピーター・ドラッカー「マネジメント」より

どうでしょう、感覚的にわかる部分も多いのではないでしょうか。

例えばドラマなどでは、こんな上司が良く登場すると思います。
・目上の人間の機嫌ばかりを伺って、部下をないがしろにする
・権力を行使して、自分では何もせずに偉そうにしてしまう
・部下欠点ばかりに着目して、頭ごなしに否定してしまう

これでは、指示を受ける側である部下から不満がたまるのは目に見えています。

ノブレス・オブリージュと表現されたりしますが、権力を持つ人間には地位や役職に応じてふさわしい義務が求められるものなのです。
部下は上司に対して無意識に真摯さを求めるものです。

真摯さを持つことで、部下だけでなく、周囲からリスペクトが得られます。このリスペクトを得られることによって、影響力を強く持つようになっていきます。

真摯さは一朝一夕で身につくものではありませんが、意識によって変えられる部分も少なくないと思います。
良い影響力を持ったリーダーになれるように「真摯さ」を大切にして頂けたらと思います。

以上です。ご一読ありがとうございました。

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