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【新卒就活】学生が面接でスキルや対策を重要視する違和感について




みなさん、こんにちは。

はるです。



さて、タイトルの話ですが新卒面談では特に「面接対策」であるとか、「受かるためのスキル」的なものがSNS等に溢れていますよね。

実際、学生から社会人になるための新卒就活では学生は社会のことをほとんど知らないので、右も左もわからない状態で「まず最初に何をしたらいいだろう?」となり、HOWTOについてネットで調べたり、先輩に聞いたりしているうちに、「就活の面接ではこうすべきだ」という対策やスキル的なものが定着するのだと思います。

もちろんみんな時間と労力を割いていることですし、企業の数ある面接を突破して、内定取得率を上げたいと思うはずですから、こういったものが出てくるのは自然だと思います。

特に真面目な人や、勉強が得意な人はこのようなスキル、対策をしっかり習得して、面接では欠点のない立ち回りができて、たくさんの内定を獲得していく様子は学生時代にもよく見ました。

現状当たり前に起きていることで、上記の人たちは自分自身の強みをしっかり発揮して現状の就活の形に適応して結果を残しているので素晴らしいことだと思うのですが、一方でなにかすごく違和感のような、気持ち悪さのようなものを感じる状況でもあります。

面接で自分のことをしっかり伝えるためにスキルを習得したり、対策をするのは当たり前なんですが、何か本質からずれている、そんな印象です。

わかりやすく違和感が出ている例としては、学生側はテンプレート通りの回答を作りこみ、流暢に志望動機などを話すのですが、会社側は「素を出して欲しい」「本音で話してほしい」と思うパターンなどです。

学生側は無意識にテンプレートから借りてきた言葉たちばかりで話をするので、企業側はその学生が一体何を考えているのか全くわからないのです。

また、企業は企業で採用基準を定量的に設けて機械的に優秀だと思う学生を採用している企業が多いと思います。これはこれで、学生側が「正しい面接対応をしたい」と思うことに拍車をかけ、よりスキルや対策を重視するようになると思います。

社会側の一部のカタチやビジネスがそうするように仕向けていたり、学生側が内定獲得にこだわりすぎていたり、面接の場では言いたいことを発言できる程の心理的安全が確保されていなかったりなど、さまざまな原因が複合的に絡み合って起きていることだと思いますが、新卒就活の面接の本質ってなんなのでしょうか。



一概に「これだ!」と答えの出るような問いではないのですが、最近答えの一つに近いなと思うことがありました。

それは、新規事業の協力者を募るという目的で社長がお客さんの経営者へアポイントを取って会話をしていた時の状況です。

弊社では近年新規事業に取り組んでいますが、有名企業でもなく、まだ世に出ているサービスでもないのでお客さん側は何もしらない状態から会話がスタートします。

1から会社の成り立ちや、新規事業を始めたきっかけ・理由、内容やビジョンを話します。時にはお客さんの状況などを聞きながら、まだ実績がなく、お客さんからすると価値が得られるかも定かではないサービスについて興味を持ってもらえるように、自分たちが思っていることが伝わるように話をします。

そこには、もちろん過去に培ってきたスキルや対策はフル稼働です。業界によっての考え方の違いや、会った方の喋り方や雰囲気によって言い回しを変えながら新規事業について説明をしていると思います。

ただ、新卒面接と違うのはテンプレートのままに話しているのではなく、最も伝わるのではないかと思う方法をチョイスして話しているという点です。話をしている内容の本質は誰と話そうが変わりません。スキルや対策というものは、本来そういった形で使うのがベストではないかと思います。

では、この会話の本質は何かというと、新規事業を説明する経営者がその新規事業について、生まれた背景や目的、考え方、ビジョンについて深いところまで熟知し、それを素晴らしいものだと信じて、社会に広げていきたいという熱量を持っていることだと思います。

つまり、その新規事業が「何ものなのか?」を深くまで掘り下げて理解した上でスキルと対策を駆使して説明をしているということです。

この「新規事業」を「自分自身」に置き換えた時に新卒面接と近い状況なのでは?と思います。売り込む時点ではまだ価値がハッキリしておらず、相手からすると目に見えた利益ではなく将来への投資という位置付けになる点などが共通事項でしょうか。

そんな状況で判断するために大切なのは、ある一定の定量的な評価もあると思いますが、一番はそのもの(=自分自身)のルーツや背景、熱量などを知った上で素直にいいなと思ったり、共感したり、感動したり、一緒にやっていきたいと思ったりなど、心が動かされることですよね。

新卒面接もそういったところがもっと重視されてくれば、すごく健全な形に近づいていくのではないでしょうか。日本の新卒制度上、業務に関する知識やスキルは基本的に不問なわけですから、学生は自分自身のルーツや背景、それによって得られた経験や強みなどをもっと知り、スキルや対策は不足していても真っ直ぐに自分自身のことについて語っていけば、それに呼応してくれる企業と必ず出会えるのではないかと思います。

もし読んでくださった方の中に就活中の方がいらっしゃいましたら、ぜひそんな考え方も取り入れながら自己分析などをしてみたらいかがでしょうか。

少しでも参考になれば幸いです。




ご一読ありがとうございました。

それでは。

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