”イベント化”した就活に疑問を呈してみる
こんにちは。atteyaaのウッチーです。
今日は現状の就活。企業目線で見ると採用活動に一つの提案をしたいと思います。
それは、イベント化した就活や採用活動から脱却しませんか?というご提案です。
イベント化した採用活動
イベントとは何かを定義しておきたいと思います。
今回論じるイベントとは「非日常」という意味合いで使っています。
そして、イベントの反対は「エピソード」です。
という前置きのもと、私が言いたいことは、採用活動がイベント化、すなわち非日常になっているといことです。
すなわち、今の採用活動は企業の日常を学生に感じ取ってもらえるものではないということです。
各企業は良い若者を採用したいと思うあまりに、会社を必要以上によく見せてしまう。そして、イベント化した採用においては若者との関わりも限定的なので、まるでその非日常が日常であるかのようにごまかせてしまう。学生はその非日常が企業の実態そのものだと誤認してしまう。
結局それが若者3年3割問題を引き起こしている要因の一部になっているのではないかと思うのです。
非日常の会社説明会に参加して、非日常のムービーを見せられ、非日常のグループワークに高揚感を覚え、非日常の面接を受けて内定が決まる。
そんなイベント化した採用活動の果に若者は入社してくるわけです。これではギャップを感じるなという方が無理があるというものです。
イベント化した就職活動
では学生目線で見た場合はどうかというと、就職活動もイベント化していますよね。
企業によく見られるために、非日常の自分を装って会社説明会や面接に参加する。自分の事を誇張して見せたりして、取り繕った自分で就職活動を行う。
物理的にも、普段着ていないリクルートスーツを着て、自分らしくない格好で面接に参加する。
(このリクルートスーツの文化、もはやいらないでしょう。笑)
企業側の非日常の学生を見て、会社に合うか判断し(マッチングという目線で学生を見ている企業がどれだけいるかという問題はさておき)、内定を出し、若者を新入社員として迎え入れる。
このようにお互いが非日常の姿で接し合うわけですから、適切なマッチングが行えるわけがありませんよね。
(これは若者がいけないということを言いたいのではなく、そのようにさせてしまう社会に問題があるのだと思います。)
今こそイベント化した就職・採用活動から脱却すべき
ではイベント化した就職・採用活動から脱却するにはどうすれば良いのでしょう。
その答えの一つが、日常に学生を呼び込むことです。それも一度ではなく、何回も呼び込む。そうすることで、企業側の日常を知ってもらえるだけでなく、学生の日常の姿を見ることができるのではないでしょうか。
日常行われている会議や飲み会に学生に参加してもらう。そんなことで良いのです。何度も何人もの学生に参加してもらい、学生が会社に来ることを日常化していく。そうしていくことで、企業側の参加者からも過度な緊張や意識がなくなり、より日常を見せていくことにもつながるでしょう。
学生にとっても、繰り返し、それも企業の日常に参加することで、より日常の姿を見せられることに繋がると思うのです。
また、学生はそういった経験を一社だけでなく、複数社行えるようになると良いと思います。
ガクチカのために何かイベントに参加する。なんてこともあるでしょう。
そういった努力はとても大切だと思います。一方で本当に大切なことは、日常のエピソードの中から自分らしさを抽出していくことではないでしょうか。
また、この日常から自分らしさを抽出するというのは、企業側にも同じ事が言えます。日常から自分たちらしさを抽出し、それを言語化して伝えていくことが大切なのだと思います。
脱イベント化で社会が変わる
学生が当たり前に企業の日常の中に溶け込む。そんな社会を実現できれば、3年3割離職問題も改善の方向に向かい、よりイキイキと自分らしく社会に貢献できる若者が増えていくと私は考えます。
また、そういった日常をつくることは企業にとっても様々な気づきをもたらすことでしょう。学生からのフィードバックを受けて、自分たちの日常を改めていく。それはイベント的に一時的な対処療法ではなく、根本から自分たちをアップデートしていくことに繋がるはずです。そうしていかないと、学生から選ばれる日常をもった会社になれないので。
というように、イベント化した就職・採用活動から脱却することは、学生と企業、そして社会にとって大切な挑戦だと思うのです。
以上、ご一読に感謝です。