海外勤務者はコロナウイルスではどうなる?国が違うと対応も全く違うという話
みなさんこんにちは。
現在、地球規模で喫緊の課題であるコロナウイルス(Covid-19)は様々な方法で私たちの社会に影響を与えています。大学の授業はオンライン授業に変更、もしくは延期され、緊急事態宣言による外出自粛の要請、満足に春休みやGWを過ごせなかった人も多いのではないでしょうか。
日本国内では、多くの企業がテレワークに変更していると報道されていますよね。
テレワークについての記事もどうぞ。
日本国内は会社や個人に要請があり、外出自粛という形でコロナウイルスへの対策を行なっていますが、海外に住んでいる日本人にはどんな影響があるのでしょうか。
そこで今回は、ベトナムを一例として紹介したいと思います。
ベトナムでは、コロナウイルス感染拡大が始まり3カ月経過するにも関わらず、死者数はゼロ、感染者数もまだ200人台と、比較的抑え込みに成功している国、ベトナム(2020/4/29時点)。そこで働く駐在員にいろいろと教えてもらいました。
ベトナムに住んでいる日本人として、ベトナム政府の強制隔離にはじまる、社会主義国ならではの強硬手段には不信感を感じていたといいます。日本に比べ、圧倒的に政府の力が強いのですね。
ベトナムは2月ごろより、つまり日本より1カ月ほど早い時点で特定の人々(中国渡航歴のある人物など)に入国制限を設けました。3月下旬には、複数の国からの入国拒否を始めます。日本人に対しては、入国拒否とは指定していません。しかし、「権威のある医療機関から発行される陰性であることの証明書」の提示が条件です。はい、つまり事実上入国できません。また、日本でいうところの東京・大阪にあたる大都市において3週間外出禁止命令を出しています。自粛ではなく、禁止です。
このような取り組みが功を奏してウイルスの抑え込みに成功しているのですが…在越日本人が不安に感じているのは、政府の一存でここまで自由にできてしまうということです。
ベトナム国内での感染者数が数十人台に乗り始めたころには、ベトナムにいる日本人が自宅待機命令を受けたという情報が入ってくるようになりました。これは命令です、要請ではありません。あまりにも迅速で強制的な対応には不安を感じたといいます。外国で一人、隔離されたら誰でも不安ですよね。
今回はウイルスという人類共通の敵がいますが、もし各国で意見が相違するような事態、最悪のケース、日越間の関係悪化などが起きたとき、自身の身に何が起きるか…
もちろん個人だけでなく企業体にも休業命令が出ています。これも同じく命令です。
営業が許可されていたのは国民の健康を維持するのに必要な店のみ、医療機関やスーパーだけです。サービス業は何もできません。
以上、企業・個人への影響の大きさがはっきりと分かると思います。日本の民主主義、ベトナムの社会主義+一党独裁。各国の違いが一目瞭然です。
将来どのような経緯で海外勤務することになるかは誰にも分かりません。あなたに海外勤務するつもりがなくても、会社はあなたを選ぶかも。
しかし、もし勤務先の国を選ぶことができるのなら、緊急事態におけるリスクを考えるべきなのかもしれません。今回のコロナウイルス騒動は、その国の本当の性格を知ることができます。
Newsでも様々な国の対応が報道され、日本と比較されています。
ちょっと目を向けてみると、客観的に日本の価値観や考えを見る機会になるかもしれませんね。